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特別展「古代文学と伊予国―愛媛の文学資料―」

 飛鳥から奈良時代の文学資料には『万葉集』の「熟田津」、「伊予湯」等、伊予国(愛媛県)に関係する記事が数多く見られます。また平安時代の『今昔物語集』等の説話文学では四国遍路のルーツとされる「四国辺地」、『大和物語』等の物語文学では藤原純友の乱も語られています。そして、和歌文学、特に『古今和歌集』等の勅撰和歌集や百人一首の作者の中には、山部赤人、紀貫之、大江千里、能因法師、西行法師など、四国や伊予国と関係の深い人物が多く見られます。
 本展では、『古事記』に見える木梨軽皇子(きなしのかるのみこ)と妹の軽大郎皇女(かるのおおいらつめ)との恋愛悲話や、『万葉集』に登場する恋に生きた額田王(ぬかたのおおきみ)、在原業平(ありわらのなりひら)が主人公とされる恋の物語『伊勢物語』等、愛媛の県名「愛」にちなんで、古代文学に登場する様々な「愛」(「恋愛」、「愛執」、「家族愛」等)のカタチを取り上げます。
 また、当館の伊井春樹名誉館長が、昭和40年代に愛媛新聞連載「愛媛の文学資料」(全123回)にて、県内に所在する古代文学資料の名品を紹介しており、本展ではその中から、鎌倉時代や室町時代に書写された『古今和歌集』や『源氏物語』等を展示することで、豊富で幅広く継承された愛媛県内の古典籍の世界を紹介します。

展示概要

会場
愛媛県歴史文化博物館 企画展示室
会期
2022年2月11日(金・)~4月7日(木)
開館時間
午前9時~17時30分(展示室への入室は17時まで)
観覧料
  大人
(高校生以上)
高齢者
(65歳以上)
中学生以下
特別展観覧券 400円 200円 200円
共通観覧券
(特別展+常設展)
720円 360円 200円
休館日
2月14日(月)・2月21日(月)・2月28日(月)・3月8日(火)・3月14日(月)・3月22日(火)
開館日カレンダーはこちら

主な展示資料

    展示資料 約100点
  • 『古事記』愛媛県立図書館蔵/江戸時代刊
  • 『日本書紀』当館蔵/江戸時代刊
  • 『万葉集』当館蔵/江戸時代刊
  • 『懐風藻』当館蔵/江戸時代刊
  • 『三教指帰』当館蔵/江戸時代刊
  • 『古今和歌集』今治市河野美術館蔵/鎌倉時代写
  • 『古今和歌集仮名序』当館蔵(複製)
  • 『和漢朗詠集』今治市河野美術館蔵/鎌倉時代写 
    市指定文化財
  • 『伊勢物語』今治市河野美術館蔵/市指定文化財
  • 『枕草子』愛媛県立図書館蔵/江戸時代刊
  • 『源氏物語』今治市河野美術館蔵/鎌倉時代写
  • 『源氏物語』愛媛大学図書館蔵/室町時代写
  • 『伊勢物語歌留多』愛媛大学図書館蔵/江戸時代作
  • 『大和物語』愛媛大学図書館蔵/室町時代写
  • 『住吉物語』大洲市立図書館蔵/矢野玄道旧蔵
  • 『とりかへばや物語』大洲市立図書館蔵/矢野玄道旧蔵
  • 『釈日本紀(伊予国風土記逸文)』当館蔵/江戸時代刊
  • 『平家物語』当館蔵/江戸時代刊

愛媛県の県名の由来「愛比売(エヒメ)」

『古事記』
愛媛県立図書館蔵/江戸時代刊

純愛から禁断の恋まで

『源氏物語』
今治市河野美術館蔵/鎌倉時代写

男女の恋から親子愛や家族愛まで

『万葉集』
当館蔵/江戸時代刊

男と女が入れ替わる愛と苦悩

『とりかへばや物語』
大洲市立図書館蔵/江戸時代写

関連講座

2022年2月23日(水・)13:30~15:00

歴史講座⑦

古代文学と伊予国

―木梨軽皇子・額田王・在原業平等の恋愛ドラマ―

講師 … 大本 敬久(当館学芸員)

講座の詳細・お申し込みはこちら

2022年3月19日()13:30~15:00

歴史講座⑧

光源氏の栄華と終焉②

柏木からの女三宮への文を源氏は見つけてしまう

―事件の破局的展開へ―

講師 … 伊井 春樹(当館名誉館長)

講座の詳細・お申し込みはこちら

※新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、予定や内容に変更が生じる場合があります。

歴史文化講座の詳細はこちら

関連ワークショップ

ワークショップ

当日参加OK

文香をつくろう

会期中の土曜日曜祝日
10:00~11:30/13:00~15:30

材料費
3つで200円(友の会会員は150円)

主催・後援

催:
愛媛県歴史文化博物館
援:
愛媛県市町教育委員会連合会・愛媛新聞社・NHK松山拠点放送局・南海放送・テレビ愛媛・あいテレビ・愛媛朝日テレビ・愛媛CATV・
ケーブルネットワーク西瀬戸・八西CATV・西予CATV・宇和島ケーブルテレビ・FM愛媛・FMがいや