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特別展「宇和海のくらしと景観」

 愛媛県南予地方の宇和海沿岸部では古代、中世からイワシ漁などの漁業が盛んであり、江戸時代以降、リアス海岸の急傾斜地農地を活かした芋・麦を中心とする農業が定着しました。近代に入ると、いりこや干物、かまぼこ、じゃこ天等の水産加工業、はまち・鯛や真珠等の養殖業、そして柑橘農業が全国有数の産業として発展しました。
 近年、宇和海沿岸部の農業、漁業に関する文化資源は、平成19年に「遊子水荷浦の段畑」が、平成31年に「宇和海狩浜の段畑と農漁村景観」が重要文化的景観に選定されました。
 本展示では、村上節太郎氏撮影写真など当館所蔵資料を中心に宇和海沿岸部の農業・漁業に関する歴史・民俗資料等を展示し、南予地方の農業・漁業の振興や将来に向けて景観保全に寄与することを目的としています。
 宇和海のくらしと景観に目を向け、そこで営まれてきた生業とともに、宇和海の魅力に触れていただければ幸いです。
 また、「文化的景観20年参加事業」として、宇和海沿岸の「遊子水荷浦の段畑」や「宇和海狩浜の段畑と農漁村景観」が選定されている重要文化的景観についてパネルで紹介します。

展示概要

会場
愛媛県歴史文化博物館 企画展示室
会期
2025年2月15日()~4月6日(
開館時間
午前9時~17時30分(展示室への入室は17時まで)
観覧料
  大人
(高校生以上)
65歳以上 小・中学生
特別展観覧券 550円
[450円]
350円
[300円]
350円
[300円]
共通観覧券
(特別展+常設展)
800円
[650円]
500円
[400円]
350円
[300円]
※[ ]内は20名以上の団体料金
※ 未就学児は無料
休館日
2月17日(月)・2月25日(火)・3月4日(火)・3月10日(月)・3月17日(月)・3月24日(月)
開館日カレンダーはこちら

展示構成

プロローグ 古代・中世の宇和海

  • 古代・宇和海沿岸部からの海産物貢納
  • 古代の宇和郡・宇和海
  • 古代宇和郡の生業と文化
  • 中央に知られた宇和郡の鰯

第1章 近世の宇和海

  • 近世宇和海の姿
  • 宇和海漁村の景観
  • 戸島の景観と戸島歌舞伎
  • 大浦の景観と新田開発
  • 安政南海地震と宇和海

第2章 明治の水産絵図

  • 漁法絵図
  • 漁場絵図面

第3章 村上節太郎の見た宇和海

  • 宇和海沿岸部の景観(段畑・オイコ)
  • 宇和海沿岸部の農業(イモ・柑橘)
  • 宇和海沿岸部の水産業(漁・干物・養殖)
  • 宇和海沿岸部のリサイクル(肥料)

エピローグ 愛媛の文化的景観 ―文化的景観20周年パネル―

  • 遊子水荷浦の段畑
  • 宇和海狩浜の段畑と農漁村景観
  • 奥内の棚田及び農山村景観

主な展示物

藤原純友の乱に関する記事

『日本記略』
(大洲市立図書館蔵)

戸島浦の漁場を描いた絵図

戸島浦海面漁場絵図面 明治初期
(戸島歴史文化保存会蔵・当館保管)

イワシ網などの漁法を描いた絵図

鰮網曳之図「漁業旧慣調」明治8~11年
(愛媛県立図書館蔵)

昭和28年の板図を基に復元したツリフネの模型

模型(ツリフネ)
(当館蔵)

関連ミニシンポジウム

2025年3月9日()13:30~15:00

南予の柑橘農業の歴史と文化

《講師》

宮本 春樹 氏(予土歴史文化研究会)
大本 敬久 氏(愛媛大学特定准教授)
福井 雅美 氏(愛媛県農政課)

ミニシンポジウムの詳細・お申し込みはこちら

関連講座

2025年3月15日()13:30~15:00

関連講座

安政南海地震による宇和海沿岸部の津波被害

《講師》井上 淳(当館学芸課長)

講座の詳細・お申し込みはこちら

歴史文化講座の詳細はこちら

友の会展示解説会

2025年3月9日()11:00~12:00

宇和海のくらしと景観の見どころ
場 所
企画展示室
講 師
井上 淳(当館学芸課長)
松井 寿(当館学芸員)
三浦 彩(当館学芸員)

申し込み不要

※友の会会員以外の方は、特別展観覧券が必要です。

主催・後援

催:
愛媛県歴史文化博物館
援:
  • 愛媛県市町教育委員会連合会
  • 愛媛新聞社
  • NHK松山放送局
  • 南海放送
  • テレビ愛媛
  • あいテレビ
  • 愛媛朝日テレビ
  • 愛媛CATV
  • ケーブルネットワーク西瀬戸
  • 八西CATV
  • 西予CATV
  • 宇和島ケーブルテレビ
  • FM愛媛
  • FMがいや